英国の山火事:2025年は過去最大に

ドローンから見た、荒れ地と森の上に広がる煙
2025年6月30日、スコットランド・マリー地方のダバ・ムーアの山火事の煙。写真:KUZUYRA778 2(Wikimedia Commons、CC BY 4.0)
焼失面積は過去最大2026年10月4日更新

トレンドの要約

  • 山火事は、かつては英国にとってよその国の話に聞こえました。2025年、それは英国の問題になりました。
  • 衛星による監視では、2025年1〜11月の英国の焼失面積は約47,000ヘクタールで、2012年の記録開始以来最大でした。
  • イングランドの消防が出動した屋外火災は109,473件(2026年3月までの1年間)で、前年より31%増。規模の大きい屋外火災は48%増えました。
  • マリー地方のダバ・ムーアの火災は約4日で約10,000ヘクタールを焼き、研究者は英国初の「メガファイア」と呼んでいます。
約47,000ha英国の山火事の焼失面積、2025年(2012年以降で最大)
109,473件イングランドの屋外火災、2026年3月までの1年間(+31%)
996件2025年9月4日までのイングランドとウェールズの山火事。2022年の年間記録を更新
6倍気候変動で2022年の火災気象が起きやすくなった度合い

数字が示すこと

英国には、山火事の公式な件数がひとつにまとまっていません。消防が数えるのは「屋外火災」で、草地や荒れ地の火災のほか、ごみなどの小さな火災も含みます。MHCLG(英語)が記録した2026年3月までの1年間のイングランドの屋外火災は109,473件で31%増え、その要因として2025年の暑く乾いた春と夏を挙げています。全国消防長協議会(NFCC)(英語)は、2025年9月4日までにイングランドとウェールズで996件の山火事を数え、2022年の年間記録994件をすでに上回ったとしました。

焼失面積は衛星から測ります。ユーロニュースの報道(英語)によると、全球山火事情報システム(GWIS)が測った2025年1〜11月の焼失面積は約47,000ヘクタールでした。カーボン・ブリーフ(英語)は、8月初めの時点ですでに、2012〜24年の同時期の平均の約4倍に達していたと分析しています。

背景にあるもの

天候が舞台を整え、火をつけるのは人です。英国気象庁、英国生態水文学センター(UKCEH)、エクセター大学の研究は、気候変動によって英国の2022年の火災気象が少なくとも6倍起きやすくなった(英語)としています。査読付きの予測(Perry ほか、2022年、英語)では、地球の気温が2℃上がると、火災の危険が非常に高い夏の日数が倍になる可能性があります。英国の山火事のほとんどは人が原因で、たばこ、キャンプファイヤーやバーベキュー、放火、管理された野焼きが燃え広がったものです(貴族院図書館、英語)。

最近の事例

  • 2026年7〜8月、サフォーク州ダンウィッチ・ヒース:荒れ地の火災が約12日間「重大事態」とされ、サフォーク州の35か所すべての消防署から隊員が出動しました(サフォーク州議会、英語)。
  • 2026年4月、ウェールズ中部エラン・バレー:クラーウェン・ダム近くの荒れ地で、火災が少なくとも4日間燃え続けました(ITV News、英語)。
  • 2025年夏、マリー地方:ダバ・ムーアの火災がスコットランドで記録上最大の山火事となり、続いてカルビンの森でも大きな火災が起きました(マリー議会、英語)。

報道発表・公式報告(2023〜2026年)

直近4年分の主な発表を、1年に5件ずつ、新しい順に載せています。多くは英国政府の省庁、規制機関、事故調査機関、国の統計機関の発表で、出来事を最もはっきり記録しているものに限り報道も含めています。タイトルは原文(英語)のままです。2007〜2022年の発表は、2023年の後にある折りたたみリストにあります。

2026

2025

2024

2023

英国の山火事に関する主な発表20年分を見る(2007〜2026年)2007〜2022年の66件、1年に最大5件、新しい順

2022

2021

2020

2019

2018

2017

2016

2015

2014

2013

2012

2011

2010

2009

2008

2007

初期の年には5件に満たないところがあります。当時の英国政府の発表の多くは元のアドレスで公開されておらず、実際に開いて確認できたものだけを載せているためです。

写真リスト

マンチェスター近くの荒れ地から西へ流れる煙を写した衛星画像
2018年6月27日、サドルワース・ムーアの火災の煙を写した衛星画像。写真:NASA(Wikimedia Commons、パブリックドメイン)
焼けた草地の隣で焼けた庭と住宅を上空から見たところ
2022年7月19日、東ロンドンのウェニントンの山火事を上空から見たところ。写真:Harrison Healey(Wikimedia Commons、CC BY 3.0)

このページのつくり方 数値は上にリンクした公式の統計発表によります。暫定値は後で改訂されるため、そう明記しています。英国の統計はイングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドで別々に公表されることが多いため、それぞれの数値がどの地域のものかを書いています。写真はパブリックドメイン、クリエイティブ・コモンズ、または英国政府のオープン・ガバメント・ライセンス(OGL)の画像で、各キャプションに出典を記しています。「資料写真」は説明のためのもので、キャプションに書いていない限り、記事中の出来事を写したものではありません。このページは動向をまとめたもので、個人の安全・医療・法律・金融に関する助言ではありません。