オーストラリアの地震:まれだが、珍しくはない

ビクトリア州の小さな町ウッズポイントの目抜き通り
資料写真:ビクトリア州ウッズポイント。2021年9月22日のマグニチュード5.9の地震で、震央に最も近い町です。写真:Mattinbgn(Wikimedia Commons、CC BY 3.0)
長期的な傾向ははっきりしない2026年10月4日更新

トレンドの要約

  • オーストラリアはプレートの真ん中にあるため、大きな地震はまれですが、珍しいわけではありません。ジオサイエンス・オーストラリアは、マグニチュード3以上の地震が年に約100回、マグニチュード5以上が1〜2年に1回、マグニチュード6が約10年に1回起きると推計しています。
  • 2026年は活発な年です。4月5日に南オーストラリア州APYランズで起きたマグニチュード5.5の地震は、長さ3〜4kmの地表のずれを残しました。10月3日にビクトリア州コランブラ近くで起きたマグニチュード4.8の地震には、約21,000件の「揺れを感じた」報告が寄せられました。
  • 2025年8月にキルキバン近くで起きたマグニチュード5.6の地震は、クイーンズランド州の陸域では50年以上ぶりの規模で、24,000件以上の報告が寄せられました。
  • 2024年12月に公表された「2023年国家地震ハザード評価(NSHA23)」は、ダーウィンと、東部高地からラトローブ・バレーにかけての想定される揺れを引き上げました。
約100回マグニチュード3以上の地震の年間回数、オーストラリア(ジオサイエンス・オーストラリアの推計)
5.9ウッズポイント(ビクトリア州)、2021年:計器観測以降でビクトリア州最大
5.5APYランズ(南オーストラリア州)、2026年4月5日:2026年のオーストラリアで最大
24,000件以上キルキバン(クイーンズランド州)のマグニチュード5.6の地震への「揺れを感じた」報告、2025年8月

数字が示すこと

オーストラリアの地震の回数には、長期的にはっきりした増加も減少も見られません。いくつかの大きめの地震がいつどこで起きるかで、年ごとに上下します。2025年8月のABCの解説記事(英語)が引用するジオサイエンス・オーストラリアの資料では、全国平均はマグニチュード3以上が年約100回です。最近の大きな地震は、ほぼ20年ぶりの規模となった2016年5月の中央オーストラリア・ピーターマン山脈のマグニチュード6.1(英語)と、近代的な計器観測が始まって以来ビクトリア州で最大となった2021年9月22日のローソン・ウッズポイント近くのマグニチュード5.9(英語)です。

増えているのは、地震に気づく人の数です。都市の近くで中規模の地震が起きると、ジオサイエンス・オーストラリアへの「揺れを感じた」報告は数万件にのぼります。2025年8月のキルキバンの地震(英語)では24,000件以上、2025年4月のニューサウスウェールズ州シングルトン近くのマグニチュード4.6(英語)では6時間で4,000件以上、2026年10月のコランブラの地震では約21,000件でした。歴史的に見ると、ジオサイエンス・オーストラリアによれば、2026年4月のAPYランズの地震が放出したエネルギーは、13人が亡くなった(英語)1989年のニューカッスル地震とほぼ同じでした。被害がほとんどなかったのは、国内でも最も人口の少ない地域で起きたためです。

背景にあるもの

オーストラリアのプレート全体は、遠くのプレート境界から押されており、その力が大陸内部の古い断層で解放されます。西オーストラリア州南西部、南オーストラリア州のフリンダーズ山脈、ビクトリア州とニューサウスウェールズ州の高地、ハンター地方など、いつも活動が比較的多い地域があります。ハンター地方では、2024年8月にデンマン近くでマグニチュード4.7(英語)の地震が起き、その後小さな群発地震が続きました。

リスクは揺れだけでなく、人と建物にも左右されます。ジオサイエンス・オーストラリアのNSHA23の改訂(英語)は2018年以来初めてのもので、オーストラリアの大部分は低〜中程度のリスクのままですが、新しい地震動モデルによってダーウィンとビクトリア州の高地のハザードが上がりました。主な弱点は、補強されていない古いれんが造りの建物、煙突、パラペット(屋上の手すり壁)です。ジオサイエンス・オーストラリアは、2021年のローソンの地震で、100km以上離れたメルボルンの建物に構造的な被害が出た(英語)と指摘しています。

最近の事例

  • 2026年10月3日:午前2時過ぎ、ビクトリア州サウス・ギプスランドのコランブラ近くでマグニチュード4.8の地震が起き、ジーロングからフィリップ島まで揺れが感じられました。報告は約21,000件で、けが人や被害の報告はありませんでした(ABC News、英語)。
  • 2026年8月12日:西オーストラリア州の人里離れたナラボー平原、マデュラ・プレーンズ牧場の北西でマグニチュード4.8の地震が起きました。「揺れを感じた」報告はコクルビディのロードハウスからの1件だけでした(ABC News、英語)。
  • 2026年4月5日:南オーストラリア州と北部準州の境界に近いAPYランズのアマタ付近でマグニチュード5.5の地震が起き、後に長さ3〜4kmの地表のずれができていたことがわかりました(ABC News、英語)。

報道発表・公式報告(2023〜2026年)

直近4年分の主な発表を、新しい順に載せています。多くはオーストラリア連邦政府、州・準州の機関、規制機関、事故調査機関、国の統計機関の発表で、出来事を最もはっきり記録しているものに限り報道も含めています。タイトルは原文(英語)のままです。2007〜2022年の発表は、2023年の後にある折りたたみリストにあります。

2026

2025

2024

2023

オーストラリアの地震に関する主な発表20年分を見る(2007〜2026年)2007〜2022年の58件、1年に最大5件、新しい順

2022

2021

2020

2019

2018

2017

2016

2015

2014

2013

2012

2011

2010

2009

2007

さかのぼった年には5件に満たないところがあります。オーストラリア政府の古い発表の多くは元のアドレスで公開されておらず、見つけて確認できたものだけを載せているためです。

写真リスト

1989年ニューカッスル地震の影響範囲を示した地図
記録上オーストラリアで最も多くの死者を出した1989年ニューカッスル地震の地図。作成:Bidgee(Wikimedia Commons、CC BY 3.0)
地面に臨時の地震計を設置する研究者
資料写真:余震を記録するため臨時の地震計を設置する研究者。写真:Thomas Pratt、USGS(Wikimedia Commons、パブリックドメイン)

このページのつくり方 数値は上にリンクした公式の統計発表によります。暫定値は後で改訂されるため、そう明記しています。オーストラリアの統計は州・準州ごとに別々に公表されることが多く、会計年度は7月から翌年6月までのため、それぞれの数値がどの地域・期間のものかを書いています。写真はパブリックドメインまたはクリエイティブ・コモンズの画像で、各キャプションに出典を記しています。「資料写真」は説明のためのもので、キャプションに書いていない限り、記事中の出来事を写したものではありません。このページは動向をまとめたもので、個人の安全・医療・法律・金融に関する助言ではありません。