ROR Labsについて

「身の回りのリスクを知っておくだけで、それを避けたり、小さくしたりできることは少なくありません。」 何を信じるべきかを押しつけることはしません。研究データが実際に示したことをお見せします。 この一文が、このサイトをつくった理由です。日常で起きる被害の多くは偶然ではありませんし、その多くは何かを買えば解決するものでもありません。本当に大事なごく一部のことを知っておけば、防げるのです。

ROR Labs が扱うのは、キッチン、車、浴室、1本の電話といった、ごく身近な場所で出会うリスクです。そのひとつひとつについて、私たちが問うのはひとつだけです。研究データは実際に何を示しているのか。そして、何をすれば確率が変わるのか。

意外なことに、この問いを立てる人はあまりいません。リスクについての記事の多くは、不安をあおるか、安心させるかのどちらかです。どちらも、正確に書くより簡単だからです。私たちは正確さを目指します。そのため、思っていたより危ないとお伝えすることもあれば、同じくらいの頻度で、実はそれほど危なくないとお伝えすることもあります。

何を信じるかの決め方

すべての記事は同じ優先順位に沿って書いています。そして、それぞれの数字がどの段階の情報源から来たものかを明記しています。

  1. まず査読付きの研究個々の論文より、システマティックレビューや大規模コホート研究を優先します。コクランレビュー、公表済みのメタアナリシス、そしてランダム化比較試験があればそれも参照します。
  2. 次に政府・公的機関の資料CDC、EPA、WHO、USPSTF、NHTSA、NFPA など(日本では厚生労働省や消防庁などに相当する機関)の資料です。規制上の決定や公式統計は、日付とともに引用します。
  3. ニュースは最後に、最近の出来事についてだけ先月何が起きたかを知るには役立ちます。ただし、健康や安全に関する主張の根拠としては使いません。

推計値は推計値だと明記します。公表されているリスクのデータには、別の推計の上に組み立てられた推計が数多く含まれます。数値が実測ではなく寄与割合モデルによるものである場合は、そうはっきり書きます。そして、小数点以下の細かい値よりも「増えるのか減るのか」という方向のほうを信頼できるものとして扱います。

「買わないで」とお伝えすることがある理由

このサイトはアフィリエイトリンクと広告で収益を得ています。そのため、なるべく多くの商品を勧めたくなるという、わかりやすい動機が生まれます。私たちはこれに、いちばん直接的な方法で対処しています。あえてリンクしなかった商品とその理由を、記事の中に書き残すことです。

これまでに公開した記事では、たとえば次のようなものがこのリストに入っています。二酸化窒素対策として売られている HEPA 空気清浄機(粒子は除去できてもガスは除去できません)、吸盤式の手すり(荷重の基準を満たせません)、慢性的な不眠へのメラトニン(睡眠医学の指針は推奨していません)、転倒予防のためのビタミンD(推奨は2024年に撤回されました)、心臓の健康グッズとして売られるスタンディングデスク、カビ取りスプレー、家庭用の鉛検査キット、ディープフェイク検出アプリ、そして脳のサプリメントです。

どれも紹介すれば紹介料が入ったはずのものです。それでも「効果がない」とお伝えすることこそが、このサイトを続ける唯一の意味だと考えています。ここでの推奨に従う価値があるとすれば、それは私たちがあえて外したものがあるからです。

私たちにできないこと

私たちは医師ではなく、ここに書かれていることは医療・法律・金融上のアドバイスではありません。公表された研究データを要約し、専門家とより実りある話ができるようにするのが目的です。実際、いくつかの記事は「いちばん価値のある次の一歩は、買い物ではなく専門家の予約です」という結論で終わっています。それが研究データの示した答えだったからです。

書いている人 ROR Labs は Seung Hyoun Kimが執筆しています。工学博士であり、CPCU(米国の損害保険の専門資格)を持ち、損害保険業界で働いています。何かがうまくいかなくなる可能性はどのくらいか、どの程度ひどくなるのか、何がそれを減らすのか。それを見積もるのが日々の仕事です。このサイトでは、保険金の請求として届くリスクではなく、人々が家庭で出会うリスクに、同じ考え方を当てはめています。

この経歴は、記事の書き方にひとつ具体的な影響を与えています。保険の世界では、「よく起きるリスク」と「起きたら深刻なリスク」の違い、そして「設計でなくせる危険」と「管理するしかない危険」の違いを重く見ます。この区別は、ここにあるすべての記事に通じています。

ご質問、誤りのご指摘、異論は rorlabs.io@gmail.com までお寄せください(日本語でも大丈夫です)。間違いがあれば、ぜひ知りたいと思っています。