インドの森林火災:1シーズンに20万か所のホットスポット

ウッタラーカンド州ウッタルカシの山腹から上がる森林火災の煙
資料写真:ウッタラーカンド州ウッタルカシ県の森林火災。 写真:P. Jeganathan(Wikimedia Commons、CC BY 4.0)
ピーク時から減少更新 2026年10月18日

トレンドの要約

  • 2023〜24年のシーズン、インドでは衛星が203,544か所の森林火災ホットスポットを検知しました。2021〜22年の223,333か所から減っています。
  • 最近で最悪だったのは2020年11月〜2021年6月のシーズンで、検知数は345,989件でした。上位はオディシャ州とマディヤ・プラデーシュ州です。
  • インド森林調査局(FSI)は、2023〜24年に34,562km²の森林が火災の被害を受けたと地図にまとめました。被害が大きかったのはアーンドラ・プラデーシュ州、マハラシュトラ州、テランガーナ州です。
  • 火災の多くは人が起こしたもので、シーズンのピークは3月と4月です。2025年、中央政府は144県を対象とする81億8,920万ルピーの森林火災リスク対策事業を承認しました。
203,544森林火災ホットスポット(2023〜24年シーズン)
34,562 km²火災の被害を受けた森林(2023〜24年)
35.47%火災が起きやすいと評価された森林(ISFR 2021)
67%24時間以内に消し止めた大規模火災(2024年の総括)

数字で見る現状

インド森林調査局(FSI)は、SNPP-VIIRSセンサーを使って宇宙から火災を数えています。シーズンは11月から翌年6月までです。検知数は2018〜19年に210,286件、2019〜20年に124,473件へ減り、2020〜21年には345,989件に跳ね上がりました。その後は2021〜22年に223,333件、2022〜23年に212,249件と落ち着いています(PIB、2023年8月)。2023〜24年のシーズンは203,544か所でした(PIB、2024年12月)。1件の検知は高温の画素1つで、1件の火災ではありません。そのため大きな火災1件が何度も数えられることがあります。

火災は均等に起きるわけではありません。2022〜23年はオディシャ州が33,461件で最も多く、チャッティースガル州(20,306件)、アーンドラ・プラデーシュ州(19,367件)が続きました(PIB)。FSIの2023〜24年の焼損面積調査では、火災の被害を受けた森林は34,562.33km²で、上位はアーンドラ・プラデーシュ州(5,286.76km²)、マハラシュトラ州(4,095.04km²)、テランガーナ州(3,983.28km²)でした(FSI)。FSIがそれ以前に行った標本推計では、2019〜20年の焼損面積は11,094km²で、森林被覆の1.56%でした(FSI、2020年)。ただし2つの調査は手法が違うため、同じ基準での推移とは言えません。FSIの最新のリスク地図では、記録上の森林の3.13%が「非常に高リスク」区域に入り、その面積が最も大きいのはミゾラム州です(FSI)。

背景にあるもの

こうした火災の大半は人が起こしています。環境・森林・気候変動省は以前からそう説明しており、主な原因は土地の開墾、焼畑、放牧、林産物の採取です(PIB、2007年)。最もよく燃えるのは乾燥落葉樹林で、常緑樹林や温帯林はあまり燃えません(ISFR 2021)。山地では、樹脂の多いチールマツの落ち葉が燃料として積み重なります。NASAは、干ばつや暑さとともにこの落ち葉が、2016年の火災件数55%増に関係していたとしました(NASA)。2024年、ウッタラーカンド州は最高裁判所に対し、2023年11月以降の森林火災398件はすべて人為的なものだったと述べました(Scroll)。

対応の重点は、火災を数えることから、より早く止めることへ移っています。FSIは現在、ほぼリアルタイムで森林担当の職員に警報を送っており、同省によると、24時間以内に消し止めた大規模火災の割合は33%から67%に上がりました(PIB、2024年12月)。2025年1月には高レベル委員会が、19州の優先度の高い144県を対象とする81億8,920万ルピーの「森林火災リスク管理のための緩和事業」を承認しました(PIB)。それでも上限を決めるのは天候です。2025年は乾いて暑い春となり、報道で伝えられたFSIの集計では、3月の検知数が84,642件に達しました(Kashmir Times)。

最近の事例

  • 2026年5月30日:ヒマーチャル・プラデーシュ州カサウリ近くで、インド空軍(IAF)のヘリコプターが約10ヘクタールの森林火災の消火にあたり、夜間も含めて93,000リットル以上の水を投下しました(PIB)。
  • 2026年2月17日:インド空軍のヘリコプターが、アルナーチャル・プラデーシュ州ワロンの大規模な山火事を139,800リットルの水で消し止め、ナガランド州のズコウ渓谷でもバケツによる散水飛行を行いました(PIB)。
  • 2025年4月8日:FSIの警報システムでは、169件を超える大規模な森林火災が同時に燃えていました。マディヤ・プラデーシュ州では1週間で3,204件の火災が記録されました(Kashmir Times)。

報道発表・公式報告(2023〜2026年)

直近4年分の主な発表を、1年に最大5件、新しい順に載せています。多くはインド政府の各省が報道情報局(PIB)を通じて出した発表や、国家犯罪記録局(NCRB)、インド準備銀行(RBI)、国立地震センター(NCS)などの全国機関、州政府の発表で、出来事を最もはっきり記録しているものに限り、報道やデータ分析の記事も含めています。タイトルは原文(英語)のままです。2007〜2022年の発表は、2023年の後にある折りたたみリストにあります。

2026

2025

2024

2023

インドの森林火災に関する主な発表20年分を見る(2007〜2026年)2007〜2022年の21件、1年最大5件、新しい順

2022

2020

2019

2018

2017

2016

2015

2014

2011

2007

  • 2007年11月12日Ministry of Environment and ForestsForest Fires

5件に満たない年が多く、まだ1件もない年もあります。インド政府の古い発表は元のアドレスで見つけにくく、実際に開いて確認できたものだけを載せているためです。リストは今後も追加していきます。ページに日付がない場合は、発表のアドレスや発行元の一覧にある日付を使っています。

写真リスト

インドとネパール上空の火災と煙の衛星画像
2019年6月1日、NASAのMODISセンサーがとらえたインドとネパール上空の火災と煙。インド森林調査局(FSI)は、こうした衛星のホットスポットで森林火災を数えています。 写真:NASA MODIS Land Rapid Response Team(Wikimedia Commons、パブリックドメイン)
北インド上空の野焼きの火と煙の衛星画像
2013年11月3日、NASAのMODISセンサーがとらえた、パンジャーブ州とハリヤーナー州上空の野焼きの火と煙。 写真:Jeff Schmaltz, NASA(Wikimedia Commons、パブリックドメイン)

このページのつくり方 数値は上にリンクした公式の統計発表によります。速報値・暫定値は後で改訂されるため、そう明記しています。インドの統計の多くは州ごとに集計され、1〜2年遅れて公表されるため(NCRBの2024年の事故統計は2026年に公表)、それぞれの数値が何年のものかを書いています。大きな数は国際的な表記で示し、インドの資料がラーク(10万)やクロール(1000万)を使う場合は括弧で添えています。写真はパブリックドメインまたはクリエイティブ・コモンズの画像で、各キャプションに出典を記しています。「資料写真」は説明のためのもので、キャプションに書かない限り本文の出来事の写真ではありません。このページは傾向をまとめたもので、個別の安全・医療・法律・金融の助言ではありません。