日本の道路交通事故:過去最少、その後は横ばい

東名高速道路
資料写真:東名高速道路。写真:Dick Thomas Johnson(Wikimedia Commons、CC BY 2.0)
過去最少、いまは横ばい2026年10月5日更新

トレンドの要約

  • 日本の道路は、1948年までさかのぼる全国統計で最も安全な水準にありますが、2026年は減少が止まり、亡くなった人の半数以上は65歳以上です。
  • 警察庁が数えた2025年の事故後24時間以内の死者は2,547人で、2024年より116人少なく、統計上最少でした。最多は1970年の16,765人です。
  • 30日以内に亡くなった人を含めると、2025年の死者は3,089人でした。2025年までに24時間死者を2,000人以下にするという政府目標は達成できず、新しい目標は2030年までに1,900人以下です。
  • 2026年1〜8月の死者は1,549人で、2025年の同じ期間とまったく同じでした。自動車乗車中と二輪車乗車中の死者が増え、自転車乗用中の死者は減りました。
2,547人24時間以内の交通事故死者、日本、2025年、1948年以来最少(警察庁)
3,089人30日以内の交通事故死者、日本、2025年(警察庁)
55.9%2025年の交通事故死者のうち65歳以上の割合(1,423人)
1,549人交通事故死者、2026年1〜8月、2025年と同数(警察庁)

数字が示すこと

日本の交通事故死者数の代表的な数字は、警察庁が数える事故後24時間以内の死者で、前年分が毎年1月上旬に公表されます。2025年の発表では2,547人で、2024年より4.4%減り、人口10万人あたり2.06人でした。警察が記録した人身事故は287,236件、負傷者は338,294人で、物損事故は含みません。病院で後に亡くなる人も多いため、警察庁は毎年3月に、他の多くの国で使われる30日以内死者数も公表しています。2025年は3,089人で、そのうち542人は事故の1〜30日後に亡くなっています。

長い減少は鈍っています。死者は2020年に3,000人を下回り、2021年以降は年2,547〜2,678人の間にとどまっています。2026年上半期に警察庁が数えた死者は1,162人で前年より1人多く、8月末までの月報では1,549人で2025年と変わりません。その内訳では、自動車乗車中の死者が566人(19人増)、二輪車乗車中が226人(14人増)に増えました。歩行中は510人で横ばい、自転車乗用中は170人(18人減)に減りました。死者のうち65歳以上は53.6%、歩行中の死者では68.2%でした。2026年の月別の数字は速報値で、今後改訂されます。

背景にあるもの

最大の背景は高齢化です。2025年の死者のうち1,423人が65歳以上で、警察庁の2026年上半期の分析では、歩行中の死者の約7割が高齢者で、横断歩道以外の場所を渡っているときが多いとしています。上半期の75歳以上の運転者による死亡事故は2年続けて増えました。2026年6月、警察庁は、一定の違反歴がある75歳以上の運転者が免許更新時に受ける運転技能検査を見直すと発表しました。検査を受けた運転者はその後、受けていない運転者の2.8倍の割合で事故を起こしていたという調査結果を受けたものです。同じ分析では、運転中の携帯電話使用による死亡・重傷事故が2021年以降増えていること、外国人運転者による同様の事故も増えていることも指摘しています。

二輪のルールも変わりました。2023年7月1日から、最高速度20km/hなどの基準を満たす電動キックボードは「特定小型原動機付自転車」として免許なしで乗れるようになりました。2026年4月1日からは、16歳以上の自転車利用者に「青切符」が交付されるようになり、反則金を納めれば刑事手続きに進みません(警察庁)。最初の1か月で警察は2,147件の青切符を交付し、多くは一時不停止(5,000円)と運転中の携帯電話使用(12,000円)でした(The Japan Times、英語)。2026年3月に決定された第12次交通安全基本計画では、2030年までに24時間死者1,900人以下、30日以内死者約2,300人以下を目指しています。

最近の事例

  • 2026年10月2日:警察庁は、秋の全国交通安全運動の10日間(9月21〜30日)の交通事故死者が77人で、2025年より3人少なかったと発表しました。「交通事故死ゼロを目指す日」の9月30日には死亡事故が7件、7人が亡くなりました。いずれも速報値です(警察庁)。
  • 2026年8月6日:警察は、4月3日に東京都世田谷区の横断歩道で70代の歩行者をはねて死亡させた運転者が睡眠時無呼吸症候群と診断され、処方された治療をやめていたと明らかにしました(The Japan Times、英語)。
  • 2026年3月20日:三重県亀山市の新名神高速道路・野登トンネルで、大型トラックが渋滞の列に追突して複数の車両が炎上し、6人が亡くなりました(The Japan Times、英語)。

報道発表・公式報告(2023〜2026年)

直近4年分の主な発表を、1年に5件ずつ、新しい順に載せています。多くは日本の府省庁・機関、規制当局、事故調査機関、公的統計の発表で、出来事を最もはっきり記録しているものに限り報道も含めています。リンク先の多くは日本語の原文ですが、タイトルは英語版ページのために英訳したもののまま載せています。2007〜2022年の発表は、2023年の後にある折りたたみリストにあります。

2026

2025

2024

2023

日本の道路交通事故に関する主な発表20年分を見る(2007〜2026年)2007〜2022年の60件、1年最大5件、新しい順

2022

2021

2020

2019

2018

2017

2016

2015

2014

2013

2012

2011

2010

2009

2008

2007

直近4年分の主な発表を、1年に5件ずつ、新しい順に載せています。多くは日本の府省庁・機関、規制当局、事故調査機関、公的統計の発表で、出来事を最もはっきり記録しているものに限り報道も含めています。リンク先の多くは日本語の原文ですが、タイトルは英語版ページのために英訳したもののまま載せています。2007〜2022年の発表は、2023年の後にある折りたたみリストにあります。

写真リスト

東京・秋葉原のにぎやかな横断歩道を渡る人々
資料写真:東京・秋葉原の横断歩道を渡る人々。写真:DLKR(Wikimedia Commons、CC0)
東京の渋谷スクランブル交差点
資料写真:東京の渋谷スクランブル交差点。写真:tilex(Wikimedia Commons、CC BY 2.0)

このページのつくり方 数値は上にリンクした公式の統計発表によります。速報値・暫定値は後で改訂されるため、そう明記しています。日本の統計は年度(4月〜翌年3月)で集計されることが多いため、それぞれの数値がどの期間のものかを書いています。写真はパブリックドメインまたはクリエイティブ・コモンズの画像で、各キャプションに出典を記しています。「資料写真」は説明のためのもので、キャプションに書いていない限り、記事中の出来事を写したものではありません。このページは動向をまとめたもので、個人の安全・医療・法律・金融に関する助言ではありません。