カナダの不慮の事故:転倒死は増加、薬物の過剰摂取死は減少

救急車の横に立つトロントの救急隊員2人
資料写真:トロント救急隊。 写真:Raysonho(Wikimedia Commons、CC0)
転倒は増加、過剰摂取は減少更新 2026年10月17日

トレンドの要約

  • 不慮の事故は、がんと心臓病に次ぐカナダの死因3位になりました。押し上げたのは、高齢期の転倒と有害な違法薬物の2つです。
  • 2023年に不慮の事故で亡くなったカナダ人は20,597人で、2000年の2倍を超えます。
  • 転倒による死亡は7,997人と2000年の5倍で、多くは75歳以上でした。
  • オピオイドによる死亡は減っており、2025年は5,608人と23%減りましたが、それでも1日約15人です。
3位死因の中の不慮の事故の順位(2024年)
7,997人転倒による死亡(2023年)
5,608人オピオイド関連の死亡(2025年、−23%)
294億ドル傷害による年間コスト(2018年データ)

数字が示すこと

カナダ統計局によると、2023年の不慮の事故による死者は20,597人で、2000年から139%増えました。2024年も不慮の事故は死因の3位(6.2%)でした。転倒による死者は2023年に7,997人で、転倒で亡くなった女性の90%、男性の78%が75歳以上です。不慮の薬物中毒による死亡は2020年に59%急増し、2021年に7,405人でピークに達しました。

薬物による死者はいまは減っています。州・準州の主席医務官協議会は2025年のオピオイド関連の死者を5,608人とし、2024年から23%減りました。病院は忙しくなっており、カナダ保健情報研究所(CIHI)は2024〜2025年度の傷害による入院を約29万1,000件と集計し、最大の原因は転倒です。労災補償機関が2024年に認めた業務上の死亡は1,042件でした。

背景にあるもの

転倒による死亡を押し上げている主な要因は高齢化です。カナダ公衆衛生庁は、高齢者の年齢調整した転倒死亡率が2001〜2019年に111%上がったとし、転倒による入院の増加は主に人口の高齢化によるとしています。転倒は最もコストの大きい傷害でもあり、傷害による年間コスト294億ドルのうち103億ドルを占めます(パラシュート)。薬物の危機は、フェンタニルが中心の違法な薬物供給によるもので、2026年初めのオピオイド中毒による死亡の96%が意図しないものでした(Health Infobase)。猛暑は新しいリスクで、2021年のBC州のヒートドームによる619人の死者のうち、67%が70歳以上、56%が一人暮らしでした(BC州検視局)。

最近の事例

  • 2026年7月20日:BC州検視局が、2026年5月から7月中旬までの不慮の溺死を40人と報告。前年同期は26人(BC州政府)。
  • 2026年6月15日:主席医務官協議会が2025年のオピオイド死者を5,608人(23%減)と報告し、危機は終わっていないと警告(公衆衛生庁)。
  • 2026年1月13日:カナダ統計局の発表で、2024年も不慮の事故が死因の3位(カナダ統計局)。

報道発表・公式報告(2023〜2026年)

直近4年分の主な発表を、1年に5件ずつ、新しい順に載せています。多くは連邦政府の省庁・機関、運輸安全委員会(TSB)、カナダ統計局、州政府の発表で、出来事を最もはっきり記録しているものに限り、報道や業界紙の記事も含めています。タイトルは原文(英語・一部フランス語)のままです。2007〜2022年の発表は、2023年の後にある折りたたみリストにあります。

2026

2025

2024

2023

カナダの傷害に関する主な発表20年分を見る(2007〜2026年)2007〜2022年の80件、1年5件、新しい順

2022

2021

2020

2019

2018

2017

2016

2015

2014

2013

2012

2011

2010

2009

2008

2007

写真リスト

交差点に止まるオレンジと白の重症患者搬送用救急車
資料写真:トロントのオーンジ(Ornge)の重症患者搬送車。 写真:PvOberstein(Wikimedia Commons、CC0)
硬貨の横に置かれたごく少量の白い粉
資料写真:米国の1セント硬貨の横に置いた2ミリグラムのフェンタニル。多くの人にとって致死量です(米国麻薬取締局)。 写真:US Drug Enforcement Administration(Wikimedia Commons、パブリックドメイン)

このページのつくり方 数値は上にリンクした公式の統計発表によります。速報値・暫定値は後で改訂されるため、そう明記しています。カナダの統計は州・準州ごとに集められることが多く、全国の統計が数年遅れることもあるため、それぞれの数値がどの地域・どの年のものかを書いています。写真はパブリックドメインまたはクリエイティブ・コモンズの画像で、各キャプションに出典を記しています。「資料写真」は説明のためのもので、キャプションに書かない限り本文の出来事の写真ではありません。このページは傾向をまとめたもので、個別の安全・医療・法律・金融の助言ではありません。