学校がよく行ういじめ対策4つは、指針が「やめるべき」とする4つだった
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- 2021〜22年度に、学校でいじめを受けたと答えた米国の12〜18歳の生徒は19%でした。2010〜11年度の28%から減っています。
- 最も多い2つはうわさ(13%)とからかい(12%)で、どちらも証拠が残りません。身体的ないじめはずっと少数です。
- 44件の評価研究で、学校全体のプログラムはいじめの加害を約20%、被害を17〜20%減らしました。これは下限ではなく上限です。
- 効果は研究デザインが弱いほど大きく、ランダム化実験で最も小さくなりました。この点を添えずに20%を引用するのは、正しい引用ではありません。
子どもがいじめを受けていると学校が知ると、たいてい4つのことが起こります。まず「いじめは許さない、加害者は停学」という方針があります。誰かが「2人を引き合わせて話し合わせよう」と提案します。いじめた子は、ほかのいじめる子たちと一緒のグループに入れられ、怒りのコントロールや共感について学びます。そしてどこかの時点で、全校集会が開かれます。
米国連邦政府のいじめ防止指針は、この4つをすべて「誤った方向」としています。効果がなく、うち2つは被害を受けた子の状況を悪化させかねない方法です。それでもなくならないのは、どれも直感的で、目に見えて、安上がりだからです。関わっている誰かに悪意があるわけではありません。
実際に効果があるものは時間がかかり、説明すると地味で、誰もが望むよりも効果は小さめです。学校全体のプログラムで、いじめはおよそ5分の1減ります。この記事では、そのギャップについて扱います。問題の大きさ、よりよく設計された研究を見たときにメタアナリシスが実際に示すこと、ピア・メディエーション(当事者同士の話し合い)こそ最も強く反対すべき項目である理由、そして学校が4つのどれかをやっているときに親として役に立つ行動です。
どれくらいの子が、どんないじめを受けているか
2021〜22年度には、米国の12〜18歳の生徒の19%が学校でいじめを受けたと答えました。およそ5人に1人です。これは確かな改善で、同じ調査では2010〜11年度は28%でした。この10年で何かがうまくいっているわけで、この先を読むあいだも覚えておく価値があります。
いじめの中身は実際に何だったか
学校で各種類のいじめを受けたと答えた米国の12〜18歳の生徒の割合(2021〜22年度)。種類は重複します。
出典:School Crime Supplement to the National Crime Victimization Survey(2021〜22年度)、National Center for Education Statistics(米国教育統計センター)による報告
効果がある対策と、その大きさ
Maria Ttofi と David Farrington は、53のいじめ防止プログラムをレビューし、基準を満たした44件の評価研究でメタアナリシスを行いました。プログラムの多くは学校全体で取り組むものでした。方針、教職員研修、学級のルール、いじめが起きる場所の見守り、保護者との連携を、1回のイベントではなく長期間続けて行うものです。
学校全体のいじめ防止プログラムの平均的な効果
出典:Ttofi, M.M. and Farrington, D.P., “Effectiveness of school-based programs to reduce bullying: a systematic and meta-analytic review”, Journal of Experimental Criminology, 2011
ここからが、要約では省かれがちな部分です。レビューでは、効果は年齢コホート比較のデザインで最も大きく、ランダム化実験で最も小さかったことがわかりました。見かけの効果の一部がプログラムではなく研究デザインから来ているときに予想されるパターンです。厳密に検証するほど、効果は小さくなります。つまり5分の1は下限ではありません。質の異なるデザインをならした平均で、最もよいデザインの結果はそれを下回ります。
プログラムに効果がないと言っているのではありません。この一文を添えずに20%という数字を引用するのは正しい引用ではない、ということです。そして、時間のかかる学校全体の取り組みをするか何もしないかで迷う学校は、それでも取り組むほうを選ぶべきです。ただし、問題が解決するのではなく、文化が変わることを期待して。
効果のない4つの対策
これらは米国連邦政府のいじめ防止指針に挙げられているもので、どれも漠然とした否定ではなく、はっきりした理由が示されています。
学校がすることと、うまくいかない理由
4つすべてに共通するのは、個々の出来事を対象にしていることです。根拠が支持しているのは、何年もかけて環境に働きかけることです。保護者会で発表するには、ずっと難しい内容です。
出典:“Misdirections in Bullying Prevention and Intervention”, StopBullying.gov, US Department of Health and Human Services(米国保健福祉省)
ピア・メディエーションこそ議論すべき理由
4つの「誤った方向」のうち3つは、労力の無駄で済みます。ピア・メディエーションは、助けるはずの子を積極的に傷つける可能性があります。しかも、面談の場で「合理的な案」として、親に直接提案される可能性が最も高いのがこれです。
その理由は、口に出して説明できるようにしておく価値があります。仲裁は、争いごとには優れた手段です。主張が対立する2人がいて、立場はおおむね対等で、決着をつけるべきことがある場合です。いじめには、そうした構造がまったくありません。決着をつけるべきことはなく、立場は定義上対等ではありません。2人を座らせる手続きそのものが、事実ではない前提を含んでいます。これは意見の食い違いであり、被害を受けた子にも一部の責任がある、という前提です。
実際の害は具体的です。いじめを受けた子が、いじめた本人と同じ部屋で向き合い、自分の立場を説明するよう求められるのです。指針ははっきり書いています。これはとてもつらい経験になりうるもので、いじめた子と向き合うことで、いじめられた子の気持ちがさらに悪化するおそれがある、と。学校から提案されたら、使うべき言葉は「いじめは対立ではなく一方的な加害であり、仲裁は加害に対する適切な手段ではない」です。これは個人の意見ではなく、米国連邦政府のいじめ防止指針の立場です。
親として実際にできること
自分でコントロールできる度合いが大きい順
| ステップ | この順番である理由 |
|---|---|
| 1. 日付入りの記録を書いて残す | 何が、いつ、どこで起き、誰がその場にいて、子どもが後で何と言ったか。最も多い2つの種類(うわさと仲間外れ)は証拠が残らないので、その時々の記録が唯一の資料になることが少なくありません。記録は、ばらばらの出来事を「パターン」に変えてくれます。学校が対応しなければならないのは、そのパターンです。 |
| 2. 学校には書面で伝える | 廊下での立ち話には、何の効力もありません。メールなら、日付と宛先が残り、対応する義務が生まれます。学校が具体的に何をするのか、いつ返事をもらえるのかを尋ねてください。 |
| 3. 仲裁は断り、理由を伝える | 前述のとおりです。面倒な親になっているのではなく、指針を引用しているだけです。 |
| 4. 特定の場所の見守りについて尋ねる | いじめは大人のいない場所に集中します。休み時間の廊下、スクールバス、更衣室、誰も立っていない校庭の一角などです。学校に変えてもらうよう頼める、具体的で安上がりなことで、効果のあるプログラムの要素の1つでもあります。 |
| 5. 学校全体のプログラムが何かを尋ねる | 方針に何と書いてあるかではなく、実際に何が、どれくらいの期間行われ、誰が研修を受けているか。答えが全校集会とポスターなら、それはリストの最後に挙げた「誤った方向」です。 |
| 6. 医療の専門家が必要なサインに注意する | 睡眠、食欲、登校しぶり、好きだったことから離れる、「ここにいたくない」といった発言。いじめの被害は実際のメンタルヘルスの悪化と関連しており、その部分は学校が扱う問題ではありません。 |
出典:StopBullying.gov のいじめ防止指針、Ttofi and Farrington, 2011、NCES School Crime Supplement(2021〜22年度)
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よくある質問
Q. 学校がゼロ・トレランスの方針を掲げています。よい兆候ではないのですか?
学校が真剣に受け止めているというサインではあり、それには意味があります。ただし、方針と実際の運用は別の問題として考えてください。典型的な失敗のパターンは過少報告です。示された処分が重いと、教師は判断の難しい出来事を記録するのをためらい、子どもは友だちの名前を出すのをためらいます。その結果、学校の統計上の件数は減っても、行動は減りません。停学より手前の段階で何が起きるのか、つまり最初の暴力ではなく3回目のうわさへの対応はどうなっているのかを尋ねてください。答えがなければ、その方針は仕組みではなく、ただの宣言です。
Q. 相手の子の親に連絡したほうがいいですか?
たいていは、直接連絡するのも、最初にそうするのもおすすめしません。仲裁と同じ構造上の問題があるからです。状況を2つの家庭のあいだの争いとして私的に決着させるものとして扱い、学校の対応義務を取り除いてしまいます。また、うまくいかないことも多く、そうなると管理すべき対立がもう1つ増え、学校に対する立場も最初より弱くなります。最も効果的な道は、記録を残し、書面で、学校という組織を通すことです。
Q. 子どもが「学校には言わないで」と懇願します。どうすれば?
その恐れは非合理なものではなく、合理的なものです。報告した子どもが実際に仕返しを受けることはよくあり、前述のゼロ・トレランスの力学がそれを悪化させます。子どもの意向を押し切るよりもうまくいきやすいのは、条件を話し合うことです。何を、誰に言うかを決め、情報源が特定されるような形で個々の子を問い詰めるのではなく、パターンに対して対応するよう学校にはっきり頼みます。子どもが話してくれる気持ちを失うのは大きな代償で、それを避けるために時間をかける価値があります。
Q. ネットいじめは別の問題ですか?
ほとんどの場合、場所が違うだけで同じ問題です。いじめを受けた生徒のうち22%が、一部はネットやメッセージで行われたと答えています。つまり、見知らぬ人からではなく、既存の学校での人間関係と結びついて届くことが圧倒的に多いのです。実際的には、端末に向けた解決策は的を外しがちだということになります。アカウントをブロックしても人間関係は終わらず、対応すべき場所は依然として学校です。ネットが本当に違うのは、記録が残り続けることと見る人の多さで、これらはそれ自体として真剣に受け止める価値があります。
Q. いじめは自殺の原因になりますか?
この問いには、スローガンではなく慎重な答えが必要です。いじめの被害は、うつ、不安、自傷と確かに関連しており、その関連は十分に裏づけられています。しかし、個々のケースでの因果の連鎖は単純ではありません。単一の原因による説明は根拠がないうえ、報道ガイドラインによれば、ほかの若者にとってその結末をどう印象づけるかという点で有害になりうるものです。役に立つ言い方はこうです。いじめはメンタルヘルスを損なう重大なリスク要因であり、その影響は資格を持つ専門家による評価が必要で、苦しんでいる子どもに必要なのは方針についての会議ではなく医療の専門家です。いま子どものことが心配なら、学校の対応を待たず、今日のうちに医師やメンタルヘルスの相談窓口に相談してください。
まとめ
- 2021〜22年度に、学校でいじめを受けたと答えた米国の12〜18歳の生徒は19%でした。2010〜11年度の28%から減っています。
- 最も多い2つはうわさ(13%)とからかい(12%)で、どちらも証拠が残りません。身体的ないじめはずっと少数です。
- 44件の評価研究で、学校全体のプログラムはいじめの加害を約20%、被害を17〜20%減らしました。これは下限ではなく上限です。
- 効果は研究デザインが弱いほど大きく、ランダム化実験で最も小さくなりました。この点を添えずに20%を引用するのは、正しい引用ではありません。
- 4つの方法が「誤った方向」とされています。ゼロ・トレランス、ピア・メディエーション、いじめる子へのグループ指導、単発の全校集会です。
- ピア・メディエーションは、被害を受けた子の状態を悪化させることがあります。いじめは対等な者同士の対立ではなく一方的な加害で、仲裁は存在しない「責任の分担」を前提にしてしまいます。
- ゼロ・トレランスは報告を抑え込みます。何も変わっていないのに、学校の件数が減ることがあるのはそのためです。
- 親がコントロールできるのは、日付入りの記録、学校への書面での連絡、仲裁を断ること、そして大人の目が届かない場所の見守りについて尋ねることです。
この記事は、公表されている有病率データ、1件のメタアナリシス、米国連邦政府のいじめ防止指針をまとめたものです。一般的な情報であり、医療・法律・教育上の助言ではありません。学校の義務は国や地域によって異なります。いじめはメンタルヘルスを損なうリスク要因として認められています。子どもがつらそうに見える場合(引きこもる、睡眠や食欲が変わる、登校をしぶる、「ここにいたくない」といった発言がある)は、記事ではなく医師、メンタルヘルスの専門家、スクールカウンセラーに相談してください。様子を見るより、早めに相談する価値があります。
さらに読むなら:Sticks and Stones、Emily Bazelon(Random House、2013年)。3つのいじめ事件と、学校・裁判所・プラットフォームがそれにどう対応したかを取材したルポです。根拠のレビューではなくジャーナリズムで、米国中心であり、現在のプラットフォームが登場する前の本です。それでも、組織がなぜあのように対応するのかについては際立って優れています。Amazonで見る (広告リンク)
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参考文献
- National Center for Education Statistics, drawing on the School Crime Supplement to the National Crime Victimization Survey, 2021–22. (19% of students aged 12–18 reported being bullied at school, against 28% in 2010–11; subject of rumours 13%, made fun of or insulted 12%, pushed, shoved, tripped or spat on 5%, excluded from activities 4%, threatened with harm 3%; among students who were bullied, 22% reported that some of it happened online or by text.)
- Ttofi, M.M. and Farrington, D.P., “Effectiveness of school-based programs to reduce bullying: a systematic and meta-analytic review”, Journal of Experimental Criminology, 2011. (53 programmes reviewed and 44 evaluations meeting meta-analysis criteria; bullying perpetration reduced by approximately 20% and victimisation by 17–20% on average; effects generally greatest in age-cohort designs and lowest in randomised experiments.)
- “Misdirections in Bullying Prevention and Intervention”, StopBullying.gov, US Department of Health and Human Services. (Zero tolerance policies, conflict resolution and peer mediation, group treatment for children who bully, and simple short-term solutions each identified as approaches that do not work, with stated reasons including suppression of reporting, the mischaracterisation of victimisation as conflict, reinforcement of antisocial behaviour within groups, and the inability of isolated efforts to change school climate.)
