英国の航空安全:航空会社は安全、小型機はそうでもない

滑走路の手前の芝生に止まる損傷した旅客機
2008年1月17日、ヒースロー空港で滑走路の手前に着地したブリティッシュ・エアウェイズ38便。搭乗者は全員助かりました。写真:Marc-Antony Payne(Wikimedia Commons、CC BY 3.0)
2025年は死者が増加2026年10月4日更新

トレンドの要約

  • 英国の航空会社の便に乗ることは、交通手段の中でも最も安全な部類です。リスクは小型機、ヘリコプター、自家用の飛行にあります。
  • 民間航空局(CAA)によると、英国の定期航空会社では35年以上、乗客が亡くなる事故が起きていません。
  • 航空事故調査局(AAIB)が2025年に始めた死亡事故の調査は12件、死者は18人でした。2024年は10件、11人でした。
  • 2025年の商業運航での死亡事故は、ロンドン・サウスエンド空港でのビーチ・キングエアの墜落1件だけで、搭乗していた4人全員が亡くなりました。
12件AAIBが調査した死亡事故、2025年(死者18人)
0件英国の定期航空会社の死亡事故、2025年
13人ジェネラル・アビエーションの死者、2025年(10年平均は11人)
94件救急ヘリへのレーザー照射、2025年

数字が示すこと

AAIBの年次安全報告(英語)は、2025年の事案の通報を783件、死亡事故を12件としています。10年前の2016年(英語)は死亡事故14件、死者は同じ18人で、長い目で見ればおおむね横ばいです。

CAAの2025年の報告(英語)では、ジェネラル・アビエーション(自家用機や小規模な商業飛行)の死亡事故は10件、死者13人で、2024年の8件、9人から増えました。ジェネラル・アビエーションの事故率は飛行10万時間あたり24件に下がりました。ドローンの事故と重大インシデントは35%減の39件でした。

背景にあるもの

CAAによると、ジェネラル・アビエーションの重大な事案の多くは、おなじみの2つの原因に行き着きます。飛行準備の不足や着陸時の操作といったパイロットの操縦と、エンジンの不具合などの技術的な故障です。ドローンでは飛行中の制御喪失が最大の原因です。洋上ヘリコプターは、2009〜2013年に北海で5件の事故が起きた後のCAAの2014年の見直し(CAP 1145)(英語)以降、大幅に安全になりました。レーザー照射は根強い危険で、2025年には救急ヘリに94件(英語)ありました。

最近の事例

  • 2026年9月8日:英国航空交通管制(NATS)のソフトウェアの不具合で管制が乱れ、2,000便以上に影響が出ました。CAAは9月25日に独立した調査の範囲を示しました(CAA、英語)。
  • 2026年5月7日:スコットランド高地地方のトリドン湖にEC145ヘリコプターが着水し、AAIBが調査チームを送りました(AAIB、英語)。
  • 2025年7月13日:ロンドン・サウスエンド空港で、ビーチB200キングエアが離陸直後に墜落し、搭乗していた4人全員が亡くなりました。調査は続いています(AAIB、英語)。

報道発表・公式報告(2023〜2026年)

直近4年分の主な発表を、1年に5件ずつ、新しい順に載せています。多くは英国政府の省庁、規制機関、事故調査機関、国の統計機関の発表で、出来事を最もはっきり記録しているものに限り報道も含めています。タイトルは原文(英語)のままです。2007〜2022年の発表は、2023年の後にある折りたたみリストにあります。

2026

2025

2024

2023

英国の航空安全に関する主な発表20年分を見る(2007〜2026年)2007〜2022年の80件、1年5件、新しい順

2022

2021

2020

2019

2018

2017

2016

2015

2014

2013

2012

2011

2010

2009

2008

2007

写真リスト

格納庫に置かれた燃料系統の試験装置の配管、ポンプ、タンク
AAIBがBA38便の調査のためにつくった燃料系統の試験装置。写真:航空事故調査局(AAIB)(Wikimedia Commons、オープン・ガバメント・ライセンス v3.0)
青空を飛ぶ赤いドクターヘリ
資料写真:2026年6月、ブリストルで着陸に向かうドクターヘリ。写真:Captain Galaxy(Wikimedia Commons、CC BY 4.0)

このページのつくり方 数値は上にリンクした公式の統計発表によります。暫定値は後で改訂されるため、そう明記しています。英国の統計はイングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドで別々に公表されることが多いため、それぞれの数値がどの地域のものかを書いています。写真はパブリックドメイン、クリエイティブ・コモンズ、または英国政府のオープン・ガバメント・ライセンス(OGL)の画像で、各キャプションに出典を記しています。「資料写真」は説明のためのもので、キャプションに書いていない限り、記事中の出来事を写したものではありません。このページは動向をまとめたもので、個人の安全・医療・法律・金融に関する助言ではありません。