カナダの航空事故:事故は増加、死者は減少

離陸して上昇するエア・カナダの旅客機
資料写真:トロント・ピアソン国際空港を離陸するエア・カナダ機。 写真:Ammaar127(Wikimedia Commons、CC0)
事故は増加、死者は減少更新 2026年10月17日

トレンドの要約

  • カナダの空の旅が10年前より危険になったわけではありませんが、コロナ禍から運航が戻るにつれて事故がじわりと増えています。
  • TSBは2025年に航空事故204件を記録し、5%増えて3年連続の増加でした。死亡事故は22件、死者は33人に減り、10年平均の39人を下回りました。
  • 航空機の離着陸10万回あたりの事故率は3.0件で、2024年と同じです。
  • 滑走路への誤進入は2024年に639件と15年で最多になり、TSBの重点監視リストに残っています。
204件航空事故(2025年、+5%)
33人航空事故の死者(2025年、2024年は46人)
3.0件離着陸10万回あたりの事故(2025年)
639件滑走路誤進入(2024年、15年で最多)

数字が示すこと

TSBの2025年統計では、事故204件、うち死亡事故22件、死者33人です。運航が激減した2020年は171件、2022年は167件まで減り、その後3年続けて増えました。長期的にはほとんど変わっておらず、2015年は事故251件・死者47人で、TSBは事故率の変化を統計的に有意ではないとしています(TSB)。報告されたインシデントは15%増えて937件、ヘリコプターの事故は35件で平均の27件を上回りました。

背景にあるもの

TSBの2025年重点監視リストは、根強い問題を挙げています。2018年の539件から2024年に639件へ増えた滑走路誤進入、年に約9件起きる滑走路からのオーバーラン(滑走路端の安全区域はまだ不十分)、そして乗務員などの疲労です。事故件数の反発は主に運航量の回復によるもので、離着陸あたりの事故率は横ばいです。

最近の事例

  • 2026年3月5日:TSBが、6人が死亡した2024年1月のフォートスミス(北西準州)のジェットストリーム機墜落事故を報告。繰り返し起きていた着陸装置の不具合が記録されていなかった(TSB)。
  • 2025年10月15日:TSBが滑走路誤進入、オーバーラン、疲労、安全管理を重点監視リストに残す(TSB)。
  • 2025年2月17日:エンデバー航空(デルタ・コネクション)4819便がトロント・ピアソン空港に強く接地して片翼を失い転覆。乗っていた80人全員が助かった。TSBの中間報告は、接地時の大きな降下率と右への傾きを指摘(TSB)。

報道発表・公式報告(2023〜2026年)

直近4年分の主な発表を、1年に5件ずつ、新しい順に載せています。多くは連邦政府の省庁・機関、運輸安全委員会(TSB)、カナダ統計局、州政府の発表で、出来事を最もはっきり記録しているものに限り、報道や業界紙の記事も含めています。タイトルは原文(英語・一部フランス語)のままです。2007〜2022年の発表は、2023年の後にある折りたたみリストにあります。

2026

2025

2024

2023

カナダの航空安全に関する主な発表20年分を見る(2007〜2026年)2007〜2022年の80件、1年5件、新しい順

2022

2021

2020

2019

2018

2017

2016

2015

2014

2013

2012

2011

2010

2009

2008

2007

写真リスト

着陸時に逆噴射装置を開いた白いリージョナルジェット
2022年に撮影された登録記号N932XJのCRJ900。この機体が2025年2月、デルタ・コネクション4819便としてトロント・ピアソン空港で着陸時に転覆しました。 写真:Andy(Wikimedia Commons、CC BY 2.0)
カナダ運輸安全委員会の看板がある低層の事務所ビル
オンタリオ州リッチモンドヒルのカナダ運輸安全委員会の事務所。 写真:Raysonho(Wikimedia Commons、CC0)

このページのつくり方 数値は上にリンクした公式の統計発表によります。速報値・暫定値は後で改訂されるため、そう明記しています。カナダの統計は州・準州ごとに集められることが多く、全国の統計が数年遅れることもあるため、それぞれの数値がどの地域・どの年のものかを書いています。写真はパブリックドメインまたはクリエイティブ・コモンズの画像で、各キャプションに出典を記しています。「資料写真」は説明のためのもので、キャプションに書かない限り本文の出来事の写真ではありません。このページは傾向をまとめたもので、個別の安全・医療・法律・金融の助言ではありません。