カナダの感染症:はしかが戻ってきた

予防接種会場で並んだ椅子に座って待つ人たち
資料写真:2009年、オンタリオ州マドックのH1N1インフルエンザ予防接種会場で順番を待つ人たち。 写真:Robert Taylor(Wikimedia Commons、CC BY 2.0)
はしか再流行、ライム病増加更新 2026年10月17日

トレンドの要約

  • カナダは1998年にはしかを排除しました。2025年11月、その認定を失いました。
  • 2024年10月に始まった流行は2025年11月下旬までに5,159人に広がり、乳児2人が亡くなりました。患者の94%は未接種か接種歴不明でした。
  • ダニの生息域が北へ広がり、ライム病は2023年に過去最多の4,785人と、前年から約90%増えました。
  • 2024年はCOVID-19の死者が37%減った一方、インフルエンザと肺炎の死者は20%増えました。
5,159人2024年10月からの流行のはしか患者(2025年11月21日まで)
1,119人2026年のはしか確定患者(9月5日まで)
4,785人ライム病患者(2023年、過去最多)
79.2%はしかワクチン2回接種済みの7歳児(目標95%)

数字が示すこと

カナダ公衆衛生庁は、同じ系統のウイルスが12か月以上広がり続けた結果、2025年11月10日にカナダがはしか排除の認定を失ったと確認しています。流行は2025年11月21日までに5,159人に達し、71%が18歳未満、胎内で感染した早産の赤ちゃん2人が亡くなりました。感染は2026年も続き、9月上旬までに1,119人の確定患者が出ています。

ほかの感染症の動きはまちまちです。ライム病は2023年に4,785人に増え、とくにノバスコシア州とオンタリオ州で多くなりました。活動性の結核は2023年に10万人あたり5.5人に上がり、イヌイットでは204.2人でした。2024年はCOVID-19の死者が5,056人に減り、インフルエンザと肺炎の死者は7,658人に増えています。オンタリオ州では百日咳が2024年に1,730人と少なくとも2007年以降で最多になり、2025年は187人に減りました。

背景にあるもの

はしかは予防接種が手薄になったところで広がります。最新の全国調査では、2021年にはしかワクチンを2回受けていた7歳児は79.2%で、流行を止めるのに必要な95%に届いていません。温暖化でクロアシマダニが北へ広がっており、カナダ感染症報告のモデルは、ケベック州で感染するライム病が2050年までに2019年の最大14.5倍になると予測しています。イヌイットの結核は、過密な住居、食料不安、遠隔地であることと結びついています。

最近の事例

  • 2026年8月3日:ケベック州が直近のはしか流行の終息を宣言(CTV News)。
  • 2026年1月13日:カナダ統計局が、2024年のCOVID-19の死者が36.6%減り、インフルエンザと肺炎の死者が20%増えたと発表(カナダ統計局)。
  • 2025年11月10日:汎米保健機構(PAHO)からはしか排除の認定を失ったと通知を受けたことを、公衆衛生庁が確認(公衆衛生庁)。

報道発表・公式報告(2023〜2026年)

直近4年分の主な発表を、1年に5件ずつ、新しい順に載せています。多くは連邦政府の省庁・機関、運輸安全委員会(TSB)、カナダ統計局、州政府の発表で、出来事を最もはっきり記録しているものに限り、報道や業界紙の記事も含めています。タイトルは原文(英語・一部フランス語)のままです。2007〜2022年の発表は、2023年の後にある折りたたみリストにあります。

2026

2025

2024

2023

カナダの感染症に関する主な発表20年分を見る(2007〜2026年)2007〜2022年の80件、1年5件、新しい順

2022

2021

2020

2019

2018

2017

2016

2015

2014

2013

2012

2011

2010

2009

2008

2007

写真リスト

顔と胸に赤いまだらの発疹が出た子ども
資料写真:発疹4日目の典型的なはしかの子ども(CDC)。 写真:CDC/NIP/Barbara Rice(Wikimedia Commons、パブリックドメイン)
ミリ単位の目盛りの横に並んだ成長段階ごとのダニ
ライム病を媒介するクロアシマダニ(幼虫・若虫・成虫)。 写真:CDC(Wikimedia Commons、パブリックドメイン)

このページのつくり方 数値は上にリンクした公式の統計発表によります。速報値・暫定値は後で改訂されるため、そう明記しています。カナダの統計は州・準州ごとに集められることが多く、全国の統計が数年遅れることもあるため、それぞれの数値がどの地域・どの年のものかを書いています。写真はパブリックドメインまたはクリエイティブ・コモンズの画像で、各キャプションに出典を記しています。「資料写真」は説明のためのもので、キャプションに書かない限り本文の出来事の写真ではありません。このページは傾向をまとめたもので、個別の安全・医療・法律・金融の助言ではありません。